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【読書】新世界より(中)を読んでみた感想をツラツラと載せる回

こんばんは!いさきちです!

今日は前回に引き続き新世界よりについて書いていきます!

今回は感想を織り交ぜながら書いていきたいと思います!

【☆初レビュー☆】小説、新世界より(上)の感想と作者紹介!用語解説も。 - いさきち流☆商品レビュー☆

【新世界より】登場人物紹介 - いさきち流☆商品レビュー☆

 

新世界より(中)を読んでみた

新世界より(中)では外来種のバケネズミに捕まった

早季と覚が何とか逃げ出して塩谷虻コロニーの

スクィーラと一緒に大雀蜂コロニーの夜営している小屋に

いるところから始まります。

 

外来種のバケネズミを倒すため早季が覚の呪力を復活させ

限界まで一人で呪力を使って戦った覚は意識を失い眠っています。

 

その横で早季は用意された雑炊を食べるんですが

もちろん最初は警戒して少し口に含むだけなんですが

空腹に耐えきれずすごい勢いで食べる・・・

このシーンがすごく好きなんです。

 

人間が極限の空腹になったときどうなるのかっていうのと

雑炊の描写が思わず食べたくなります(笑)

 

新世界よりでは割と食事のシーンが多く出てくるんですが

その描写は食欲をそそるぐらい上手に表現されています。

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新世界よりに出てきた食べ物を実際に作って食べて見ようと思っています。

物語に直接関係ないものの食事シーンは注目ですね。

 

外来種のバケネズミから逃げ出し大雀蜂コロニーに来たことで

安心する早季に対し今が一番危険だという覚。

 

外来種のコロニー土蜘蛛討伐の報告を神栖66町にしたときに

早季と覚のことも書いたはずだと覚は言って

早季が呪力を使わなかったことで何があったのか

町の大人たちは疑いを持ち大雀蜂コロニーの将軍奇狼丸に

早季と覚を処分する使令が下るはずだから逃げ出さなければならないと。

 

早季と覚は呪力を凍結されていることが町の大人たちに

バレていて処分されると思っていますがここで気になるのが

町の大人たちが子供たちを処分すると決めた時

一体どんな感情を持っているのかということ。

 

最終的に処分しなくてはならないとしても

処分を決めるのに悲しい気持ちになる大人がいるのか、

それとももうそのことに慣れてしまって虎視眈々と

処分を決定しているのか。

 

まずこの世界でなぜ子供を処分するかというと

・呪力が使えない

・倫理規定に違反する

・悪鬼、業魔になった

という条件で処分するかを決めています。

呪力が使えない

全人学級に例えると天野麗子という生徒がいるんですが

この女の子はまともに呪力を使うことが出来ず

早季たちがいる班は天野麗子を除けば優秀なので

いつも課題を達成することが出来ない状態です。

 

その天野麗子はある日から忽然と姿を消します。

しかし誰一人としてそのことを疑問に思う生徒はいない。

それはなぜかというと大人が記憶の操作までも行なっているから。

 

呪力が使えないというのは素質だったり

うまく使いこなすことが出来ないと思われていますが

実は現代でいうところの近視や乱視が関係しています。

 

呪力を使うときには対象に意識を集中する必要があるので

目が悪くてよく見えない状態では呪力を使うのに支障が出ます。

 

現代でも目が悪かったら日常生活いろいろ困ることがありますよね。

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これが呪力をうまく使いこなせない原因となっています。

 

新世界よりを読んでいただけるとわかるんですが

この時代の人たちは目を大切にするよう教わっており

近視や乱視の人は存在していません。

 

そのためメガネやコンタクトなどの矯正するもの自体存在していません。

 

なので目が悪くなるということは1000年後の日本においては致命的です。

倫理規定に違反する

1000年後の日本では倫理規定という規約が存在していて

破れば子供たちは処分の対象になります。

 

例えばAという対象に一人の人間が呪力を使っているときに

もう一人、別の人間がその同じAという対象に呪力を

使うことは禁止されています。

 

別の人間が同じ対象に呪力を使うと虹色の干渉模様が現れ

極めて危険な状態になります。

 

しかしこの決まりを無視して相手が呪力を使おうとしている対象に

呪力を使おうとすることは危険行為とみなされ処分の対象になります。

 

悪鬼や業魔は言わずもがなで攻撃抑制も愧死機構も存在しない悪鬼

無意識のうちに呪力が漏出して周りの世界を歪ませてしまう

業魔は誰であれ処分の対象となります。

 

こうして書いていると自然がいっぱいで争いもなく

人々は平和に暮らしているように見えますが

こうした平和な暮らしの下では数多くの犠牲があって

成り立っている社会ということになりますよね。

 

平和な暮らしを保証するために危険分子は排除される世の中。

 

悪鬼や業魔が出現すると何万人という人の命が失われるので

先に排除するだけでは根本的な解決にはならないですが

この段階で出来るのって悲しいけど危険因子となる子供を

処分するしか方法がないんですよね。

 

もっと時代が進めば子供を処分するのではなく

元から悪鬼や業魔が存在しない世の中になるのかもしれませんね。

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奇狼丸から逃げ出すことにした早季と覚は

塩屋虻コロニーのスクィーラを味方にして置いてきたカヌーの

ところまで一緒に行くことに。

 

ここが重要なんですがこのときの覚と早季は

焦りから周りが見えない状況にあります。

 

もちろん冷静な判断はしてはいますが

やはり身近に罠というか警戒しなければならない

存在がいることを忘れています。

 

ここで見せた焦りがスクィーラにとっては格好の餌食。

 

ここで覚と早季を利用することを思いついたのかもしれません。

 

思えば土蜘蛛に捕まったスクィーラは隠れて見ていた早季と覚に気づいて

土蜘蛛のバケネズミに居場所を教えて危うくピンチになったことも。

 

うまく逃げ出した後、覚と早季に責められても

お得意の口八丁でごまかしていましたが。

 

こういうところからもスクィーラの狡猾さ、頭の良さがどんどん

出てくるのでお楽しみに。

 

カヌーが置いてある場所に向かう途中ではぐれた瞬、真理亜、守と再会。

 

追われていると思っていた奇狼丸に助けられ

町のすぐ近くまで船で曳航してもらうシーン。

 

ここで奇狼丸はなぜ早季たちを助けたのか。

間違いなく処分を頼まれたはずだし

人間の言うことを守らなければ殺される存在なのに

そこまでして助けた理由が気になりますよね。

 

自分の命がかかっているから、助けるには

相応の理由がないと出来ないはずなのに。

 

奇狼丸は早季に秘められた可能性に気づいたのかなって思います。

 

富子さんが町の指導者の器があると見抜いたように。

新世界より(中)での一番の悲しい結末

さてさて、見どころがたくさんある新世界より(中)

まだまだ書きたいことはありますが永久に書けてしまいそうなんで

ここで1番の見せ場というか切なくなるシーンについて書きますね。

 

この時代では男女の恋愛はタブーとなってますが

実は早季と瞬はお互いに好き同士。両思いなんですね。

 

でも恋愛が禁止されているからお互いの気持ちは伝えてないまま。

お互いそのことすら知らないんじゃないかなと思います。

 

薄々は気づいてるのかもしれませんが。

さて呪力を凍結されてしまった5人も早季に呪力を

快復してもらい無事に呪力を使えるようになりました。

 

めでたしめでたし・・・となればよかったんですが、

この頃から瞬に異変が起き始めます。

 

恋人同士である覚に別れを告げ、追いかけてきた早季にも

「1人になりたい。学校にも行けない。」と告げる瞬。

 

心配する早季にも何も言わない(言えない)瞬。

 

可愛がっている犬、すばるも置いてきたと言う瞬。

 

そのまま立ち去る瞬が気になり覚と一緒に瞬の家に向かう早季。

瞬の家がある松風の郷に来た早季は異変に気づきます。

 

本来、町の外の外敵の侵入を防ぐために張られている

八丁標が松風の郷をぐるりと囲っています。

 

さらにバケネズミの兵士も見つけいよいよ嫌な予感が満載です。

 

その日はそれで解散となったもののやはり気になった早季は

夜に1人家から抜け出し松風の郷に再び向かいます。

 

そこには奇怪な変貌を遂げた生き物たちの姿。

 

季節外れの雪が降る町で早季は瞬と再会します。

 

ここで瞬の口から今の状況を説明されますが

これが本当に辛くて悲しいです!

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瞬から業魔になったことを告げられ、ショックを受ける早季。

 

これなんですけど凍結されていた呪力を早季が復活させたわけですが

正直デタラメというか手順は合ってるんですけどね。

 

それが原因で瞬が業魔になったとするなら

同じ手順で呪力を復活した覚も業魔になるはず。

 

じゃあその2人の違いはどこなのか。

それは催眠状態にあったかということ。

呪力を復活するときの覚と瞬の違い

〈覚〉

・意識レベルが低下し催眠状態にあった

真言マントラ)は思い出していなかった

・催眠術にかかることは自覚していない

 

〈瞬〉

・意識レベルは低下していない

真言マントラ)を思い出している

・催眠術にかかることを自覚している

 

という違いがあります。

 

これはやはり瞬だけが業魔になった原因の一つなのかなと。

 

でももしそうだとするとこんなに悲しいことはないです。。

 

早季は自分の手で好きな人を業魔にしてしまったことに・・・

 

あえて希望的観測をあげるなら全人学級で習う業魔の話から。

少年は、自らの頭の良さを誇るあまり、あらゆるものを小馬鹿にしていたのだ。

学校や村の大人たちが教わることを、表面的にはよく聞くふりをしていたが

大切な教訓は決して彼の心には届いていなかった。

少年は、大人たちの愚かさを笑い、この世の倫理すら冷笑するよう

なり始めた。

傲慢は、業の種を蒔く。

少年は、しだいに友達の輪からも遠ざかるようになった。

孤独だけが彼の友人になり、話し相手になった。

孤独は、業の苗床になる。

びっくりするぐらい瞬に当てはまっています。

 

でも瞬は人を小馬鹿にするような性格ではないし

大人の愚かさを笑うような子ではないと思うんですが

やっぱり心のどこかではそう思っていたのかも。

 

それと悪鬼と業魔の出現には当時の精神状態も影響しています。

 

心に傷を負う、衝撃的なことが起きるなど

精神状態が不安定になると悪鬼と業魔になる確率が上がると考えられています。

 

瞬は夏季キャンプでミノシロモドキから残虐な人々の歴史を

聞いて精神状態はガタガタの状態でした。

 

つまりいろんな要素が重なって業魔になったといさきちは思います。

だから早季だけのせいじゃないよと言ってあげたいですね。 

 

ここまで瞬に起こった全てを早季に話したところで

不浄猫(神栖66町で子供を処分する猫)が現れて瞬を殺そうとします。

 

そんな不浄猫を攻撃しようとする早季を止める瞬。

 

しかしその早季を止めて死を覚悟する瞬。

 

そこにすばるがやってきて不浄猫に立ち向かいます。

 

すばるは、瞬の漏出した呪力により見た目が変貌しています。

 

それでもすばるは瞬を助けようと自分よりも何倍も大きい不浄猫と戦います。

しかしやはり体の大きさも狡猾さも不浄猫が上。

 

最後は不浄猫の一撃ですばるは死んでしまいます。

 

このときの瞬の感情の動き方はすごく伝わってくるので

ここは必見ですね。

 

昔から一緒にいたすばるを殺されたことで瞬は怒り

呪力を使って不浄猫を倒します。

 

このときの瞬は業魔化したことにより短時間でも

どんな達人をも超える呪力を使うことが出来るようになっていました。

 

それから瞬は早季を小屋から追い出し早季に告白します。

 

瞬の漏出した呪力が地鳴りを引き起こし小屋ごと飲み込もうとしています。

 

瞬は最後の力を振り切って、早季を呪力で投げ飛ばし助けるんです。

 

ここで死を覚悟した瞬と、このまま死んでしまいたいと思う早季と

それでも瞬に助けられたから生きなければならないと思う早季。

 

この短時間での感情の振れ幅、揺れ動きはすごく伝わってきて

読んでいて心が痛くなります。

 

新世界よりは本当読んでいて感情が伝わってくるので

一度読んでみることをオススメします。

それでは最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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